十二月大歌舞伎

いよいよ歌舞伎座デビューである。
十一月の『勘三郎奮闘』につづいて、今月も歌舞伎を観劇。


夜の部、3階A席という安い席。
身を乗り出して見ても、向かって右側4分の1くらいの舞台は死角になってしまうような席。
前回の反省を活かし、花道が見える東側を選んでおいた。
(花道を見せ場にする部分がそんなに多くなかったのは残念)


16時半開演。
まずは『菅原伝授手習鑑 寺子屋
勘三郎福助の演技に泣かされる。
海老蔵を見るのは初めて。個性的な声には好き嫌いがあるだろうな、というのが第一印象。
残念ながら、自分は後者。


この幕間でお弁当。
この大阪寿司も前回の発見。やはり美味い。


『粟餅』は、三津五郎橋之助の舞踊。
箸休め的な、ほっとする楽しい踊り。


『ふるあめりかに袖は濡らさじ』は有吉佐和子原作の戯曲。
文学座杉村春子の当たり役であった芸者お園の役を、玉三郎が20年以上も繰り返し演じてきたらしい。
今回はじめて歌舞伎座で上演。しかも一座総出演の豪華な配役。
2時間を超える4幕ものも、全く飽きさせない。
玉三郎もはじめて生で見たが、台詞の声の調子、間でここまで聞かせるのはすごい。
周りをどんどん引き込んでいく。
終わってみれば21時半過ぎ。濃密な時間であった。