黒蜥蜴

4月16日に前期の授業が開講して、ここまであっという間に過ぎ去った。
今年度は、週5日で過去最大の出講授業数という状況で、
(仕事の依頼があるのは、ありがたいことなのであるが)
毎日、毎週のルーティンができあがるまでは、なかなかしんどかった。

そして、6月。衣更え(?)とともにブログ再開としよう。


『黒蜥蜴』@テアトル銀座
友の会のおかげで、千秋楽のチケットを購入できた(抽選制なのでドキドキだったが

江戸川乱歩の原作を、三島由紀夫が戯曲を書いたもの。
三島本人も出演した深作欣二監督の映画は40年前。
90年代から再演を続けている本作を見るのははじめて。
昨年の『双頭の鷲』に続き、様式美と台詞の美しさに酔いしれた。
演出も、舞台での有り様も決して他の誰にも真似することができないもの。
その強さがあるから、見るものを引きつけ圧倒するのである。
三幕構成で3時間半をこえる熱演。
幕が降りてカーテンコールを何度も繰り返したが、
拍手は鳴り止まず、とうとう美輪さんが舞台上から挨拶された。
江戸川乱歩から三島由紀夫の名を出したところで、思わず涙に声をつまらせる場面も。
これからも元気ですばらしい舞台を続けてほしい、と願う。