6月終了。

帰り道は雨。
梅雨であるということを失念したわけではないが、完全に判断ミス。
傘もカッパもなく雨に打たれながらペダルを漕ぐ。
こういう時には最近ニュースで見かける「酸性雨」の文字が頭をよぎる。


晦(つごもり)と変換してみて、「悔」と似ているな〜と感じる。
悔恨だらけ、ということはないが、忙しさを言い訳にしていろいろな面で余裕を失っているのは事実。
仕事が雑になってはいないだろうか?
何か大事なことを忘れてないだろうか?
必要な気遣いを忘れてるんじゃないだろうか?
大丈夫か?自分!?


明日からの新しい月で、またリスタートしたい。
とはいえ、前期終講週。一旦区切りをつけて、学生の背中をしっかり後押ししなきゃならん。


今月後半は、米原万理の著作を読んでいた。
『終生ヒトのオスは飼わず』は著者最後のエッセイ集となるようだ。

終生ヒトのオスは飼わず

終生ヒトのオスは飼わず

筆者の人生に決して欠かすことのできない「毛むくじゃらの家族たち」(犬&猫)とのさまざまな出来事、思いを綴ったもの。
前作『ヒトのオスは飼わないの?』以来、米原家にやってきた(茨城やロシアからも)家族たちとは、もはや遠い親戚のような感覚。
我が家の毛むくじゃらたちに投影しながら、読み進める。
その後は、購入したものの後回しにしていたエッセイ2冊。
真昼の星空 (中公文庫)魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)
同時通訳者であり、優れた翻訳者、小説家、エッセイスト、とにかく才能溢れる人であった。
幼少期からの稀有な読書体験、未知なる外国語に晒され、
それを獲得していく過程で母国語に対しても豊かな素養が育まれたに違いない。
何よりも通訳/翻訳という作業は、言語(原発言語と目標言語)と概念に対する意識を極限まで高めていると思われる。
さらに著者の絶妙のユーモアのセンスが、リズム感のある読みやすい、豊かな表現を生み出している。
そして、どこか不器用なほどの真面目で勤勉な姿勢が文章の気質をも彩っているような気がする。
読むことができる文章がすでに有限であるのが残念で仕方ないが、
ゆっくり読み進めているものも含めて、もう少し楽しみを先延ばしにしながら読んで行こうと思う。