茂山狂言:春狂言2007

午前中、柏でフォローアップ授業を3時間、
電車に飛び乗り、千駄ヶ谷へ。
狂言2007を観るために、国立能楽堂まで急ぐ。

開演の14時ぎりぎりに到着。
誘ってくれた友人のおかげで、今回は舞台正面の最前列。
能楽堂そのものは627席とあまり大きなものではないが、
狂言師の息づかいまで聞こえてくる。
演目は3つ。どれも腹を抱えて笑う。

http://www.iijnet.or.jp/NOH-KYOGEN/New/harukyogen07/harukyogen07.html

『末広かり』主人に頼まれた「末広がり(=扇)」のことがわからず、
都でオンボロ傘を「末広がり」だと騙されて売りつけられる太郎冠者。
因幡堂』大酒飲みの妻を離縁して、
因幡堂の薬師如来に新たな妻乞いの願掛けにやってき夫。
怒り心頭の妻が薬師になりすましてお告げをし、
夫は顔を隠した妻をお告げの新妻と信じて家に連れて帰るが、
これまた大酒飲みで、その正体を知った時のはちゃめちゃぶり。
『宗論』法華宗の僧と、浄土宗の僧がそれぞれお寺参りをした帰り、都への帰途を同行する。
お互いの宗派の違いを知るや、どちらがよりありがたい教えであるかで大喧嘩。
結局、大した宗論もなく、意地の張り合いになるのだが、それが滑稽で笑わせる。
決して憎めない愛らしいキャラクターが、上質の笑いをもたらす。
今度は夏の狂言祭り、とても楽しみだ。